16ヶ月ぶりの観劇

原嶋あかりさん出演の舞台「SUPER★GRAPPLER→2012 スペーストラベラー 〜LOVE is in the Mother Ship!〜」の千秋楽を観て来ました。


会場は池袋の豊島区立舞台芸術交流センターあうるすぽっとあかりちゃんには縁のある劇場ですね。


私の席はB列左方。端っこなのでA列がなくて、その場における最前列でしたが、やっぱり角度的には観にくい部分もありました。
15時前に登場人物による諸注意があって、15時5分頃、開演。カーテンコールまで含めて終わった時には、17時10分を過ぎていました。


出演者等(敬称略)は以下の通り。

脚本/演出
園山古都錦
キャスト
ヤマオキユウキ:山沖勇輝
ヤマモトタク:山本卓
カトウリンタロウ:加藤凛太郎
ハラダアキコ:原田明希子
ハットリツバサ:服部翼
シンボタツヤ:新保竜也
ノガミアツミ:野上あつみ
スズキイクコ:鈴木郁子
マザーマリア:竹村千穂
卵子(RANKO)原嶋あかり
謎の男:郷本直也
パブロ・ディエゴ・ホセ・フランシスコ・デ・パウラ・ホアン・ネポムセーノ・マリーア・デ・ロス・レメディオス・クリスピーン・クリスピアーノ・デ・ラ・サンティシマ・トリニダード・ルイス・イ・三井:三井俊明
執事:鈴木俊哉
三河屋の奥さん:平川道子
サブちゃん:佐藤円
クロートー:根本のりか
ラケシス:クシダ杏沙
アトロポス:矢野あずさ
ハシモトヒロト:橋本浩人
タカラエメグミ:宝栄恵美
カワサキユウキ:川崎祐樹
池内さん:池内直樹
ゆうかさん:山田木綿香


開演前にペラあかりちゃんの役名を知り、そして役者陣が白い上下の服装で出て来たのを見て、もう展開とオチが読めてしまいました。登場人物が精子の隠喩で、最後は赤ちゃんが誕生して終わるって言う…。要するにTheatre劇団子の「遥かなる山でヤッホッホ」と同じなんですよね。
大した教養もないので、ヤッホッホがこのネタの元祖かどうかは分かりませんが、同じ発想を使っている以上、やっぱり比べながら観てしまったわけで。結論から言うと、脚本・演出・役者の芝居など様々な点において、ヤッホッホには遠く及ばない印象。
何よりも致命的なのは、このスペトラは宇宙航行設定に必然性がないんですよね。ヤッホッホで宇宙航行に当たるのは登山なのですが、ヤッホッホで登山を宇宙航行に置き換えると話が成立しないのに対して、スペトラは別に宇宙を舞台にしなくても、山でも海でも迷宮でも何でも良いんです。だって、観客をだまくらかす以上の意味がないんですから。
それと、途中までは舞台上と観客席の一体化を積極的に実践していた理由も良く分かりませんでした。プロセニアムのパネルを外し(初あうるすぽっとだったので見当違いだったらごめんなさい)、舞台上の奥に擬似的なプロセニアムを作ることによって、舞台の手前側と観客席をつなげる。観客を移民船の搭乗者に見立てて、乗務員役の役者陣が頻繁に観客席へ降りて行き、公演中にも関わらず観客に渡航ガイド(ペーパー)や宇宙食(抽選で2列)を配る。ここまでやっておいてですよ、モイライ三姉妹の仕業によって殆どの搭乗者(つまり観客含む)が死に絶えてしまうってどうなの? あなた達宇宙船地球号の一員ですよと劇中の世界に引きずり込んでおきながら、ここからは舞台の上だけで完結します、あなた達はやっぱりただの傍観者ですと突き放す。こんなことをする意図を誰か教えて下さい。