おはなさんが物販

今日の午後は、シアターグリーン BIG TREE THEATERで公演中の「夏唄日記」を観に行って来ました。折笠富美子さんが久しぶりに舞台に立たれると言うことで。


開場時間の13時30分に到着したところ、すぐに入場開始。中に入ったときには1列目から後ろの方まで、まだ来ていない人が多くて結構自由に席を選べる状態でした。あまり前の方だと舞台全体が見渡せませんし、首も疲れますので、5列目の真ん中辺りに着席。
13時55分に諸注意のアナウンスがあって、5分遅れの14時5分に開演。16時30分まで休憩なしの、2時間25分の舞台でした。


出演者等は以下の通り(敬称略)。

・作
小野寺仁子
・演出
坂本直柔
・キャスト
樋川夏彦:IZAM
岡田敬介今立進
野村光子小出由華
しずく折笠富美子
おはな杉山悠
進藤次郎山村哲
川松俊三村松俊樹
川松涼子宇田ひろこ
藤沢幸男すいみ〜
鈴木育代小野綾子
吉田宗吉穂積基紀
友文吉屋義邦
吉田達子小野寺仁子
鈴木修中野聡彦
木下悟藤田真人
山本康志大山雄史
小林隆展大江国明
飯島孝平小沢治千
神野秀喜倉光公生
奥山弘子渡辺万美
岡田真夕上森ひろみ


祖母が遺した日記の世界を岡田敬介が体験すると言うのが話の筋で、その日記が描いていたのは太平洋戦争末期の広島です。と言うことはやはり、あの結末に向かって話が進んで行くわけですね。物資が不足し、心も荒んでいる中、それでも何とか生きている(生きてしまう)人達。しかしそんな生活も原爆によって終止符が打たれる。
原爆を取り扱った作品らしいと言うことは事前に聞いていました。勿論原爆の惨禍を後世に伝えて行くと言うのは重要なことですが、それだけにこれは使い古された題材でもありますから、果たしてどのような出来になるのかとの不安が、実はあったんですよね。でも、実際に観てみると、そんな気持ちは吹き飛んでしまいました。と言うか、これまで観たことのある舞台の中で、最も感じるところがあったと思います。どうなるかは大体予想が付いていたのに、原爆投下後のシーンで涙が滲み出て来るとは、自分でも驚きでした。
ただ1つケチを付けるとすれば、岡田敬介が14年前に14歳にして両親を殺害したことになっていた点はどうなのでしょうか。人命を軽視する少年犯罪が増えている(と一般的には思われている)状況において、戦争によって失われた命を描くことによってその尊さを訴えると言う試みは、少し安易なようにも思います。
目当ての折笠さん演じるしずくは、気の強いお嬢でした。人との繋がりを拒みながらも、その拒絶を乗り越えて近づいて来る進藤に対しては…と言うのが折笠さんの芝居で見事に表現されていて、今まで見聞きした折笠さんの役の中でもかなり印象に残ったのですが、それだけにあのラストは堪えました…


今まで舞台にしろイベントにしろ物販で物を買ったことなんて殆どなかったのですが、今回は終演後迷わずパンフレットを購入しました。帰宅して「その後の登場人物」を読んでまた涙…