仮面の下の素顔 その2

1ヶ月前、仙台エリさん目当てで参加したライヴ。そこで佐久間紅美さんが歌っていたミニアルバムの曲に惹かれるものを感じたものの、また後で欲しくなった時に買えば良いやと、CD物販をスルーして帰ってしまいました。
でもそのミニアルバムは佐久間さんの自主制作で、一般の流通には乗っていないものだったんですよね。ああ、やっぱりライヴ会場で買っておけば良かったと後悔して過ごすこと数日、12月に佐久間さんが出演する舞台の物販でも販売されることを知りました。
そしてさらに数日後。気が付くと私の手には舞台のチケットが。


そんなわけで観て来ました。カプセル兵団臥龍頂上伝」@笹塚ファクトリー
最近イベント等の参加頻度が高くなっているので自覚がありませんでしたが、良く考えると舞台はここしばらく行っていなかったみたいです。「ラーバルメモリ」以来だから3ヶ月ぶり。


19時20分頃、会場到着。スモークが掛かっていて早くも雰囲気が出ている客席を進み、前から2列目中央付近に着席。ちなみにちょうど目の前は最後まで空席だったので、見やすくてラッキーでした。


19時30分過ぎ、係の人から諸注意があった後、35分過ぎに開演。21時45分まで、休憩なしの2時間超の舞台でした。


出演者等(敬称略)は、

作・演出
吉久直志
キャスト
龍(ロン):田中精
馬(マー):吉久直志
少鈴(シューリン):市川利奈
神花(シェンファ)佐久間紅美
珍牌(チンパイ):北出浩二
雲櫂(ワンカイ):おぐらとしひろ
李(リー):中山浩
從慶(ジュウケイ):五十嵐勝平
桂蘭(ケイラン):大島紘子
賽円(サイエン):野崎雅志
王(ワン):アライタカシ
邪巍(ジャギ):青木清四郎
蜻(ヤン):髙坂雄貴
葦(イー):弊奈緒子
羅鬼(ラクァイ):伊藤十楽成
李元候(リゲンコウ):Algos
見張り役:吾郷絵利華
反乱組織の女:田口リサ

です。


この「臥龍頂上伝」は名前からも何となく分かるように、中国武侠アクションものです。アクション主体の舞台と言うと、今までDMFさんのしか観たことがありませんでしたが、劇団が変われば違うものですね、やはり。黒子が役者を持ち上げてスローモーションで派手な技を繰り広げたり、カメラが回り込んでいるかのように役者が移動して視点切り替えを演出するなど、映画的な見せ方が印象に残りました。
話としては、龍と馬の生き様がキモですね。同じ場所から出発し、それぞれ自ら正義と信ずる道を進み、お互い大切な人を失い、力を求め、最後には激突する。そんな2人の対比が分かりやすく描かれていました。
中国武侠アクションものなのに、パロディが多かったのは予想外でした。キン肉マンとか、モンハンとか、Gガンダムとか。いや、1番最後のは予想外と言うよりは、むしろ設定的には鉄板ネタですけれどね。流派の師匠(從慶)と弟子(龍)が揃えば、東方は赤く燃えざるを得ないw
他に特徴と言えば、小道具や演出でカバーし切れない部分を、開き直って擬音を多用した説明台詞で力押ししていたことですね。例えば技で背後の岩が割れるところを、「岩がパカーッ!」と言うように、口で済ませてしまうわけです。それ以外にも、パロディネタをやる時に衣装を着替えたりはせず、外見的特徴を台詞で事細かに説明するなんてことも。確かに始めの方は面白いなあと笑えたのですけれども、これが劇中ずっと繰り返されるとなると、話は別です。少なくとも私は、しつこさを感じずにはいられませんでした。
そうそう、佐久間さんが演じた神花は、総督・王の娘でした。佐久間さんの芝居とピンクの中華っぽい服が相俟って、世間をあまり知らずに育ったお姫様と言った感じが良く出ていました。
佐久間さんは役以外にも、挿入歌「星降る砂漠」と「さよならを紡いで」の歌い手も担当。「さよならを紡いで」を聴くのは2回目ですが、ミニアルバムが欲しくなった最大の理由はこの曲だったので、挿入歌として採用されていたのは嬉しいですね。あの哀しい曲調も、シーンとピッタリでしたし。
音楽関係でもう1つ嬉しいと言うか、驚いたこととしては、BGMとして「les soldats」が使われていたことですね。まさかこんなところで梶浦由記さんの曲を聴くことになるとは。


終演後は、元々の目的を果たすべく、物販で佐久間さんのミニアルバム「虹追い曜日」(サイン入りポスター付)を購入しました(ついでに今回の舞台のサントラも)。
ところが物販を担当していたのが臨時の人らしくて、ポスターがどこにあるのか分からず、探すのに手間取っていました。
しかしそれは結果的には良いことだったのです。時間が掛かったおかげで、途中から佐久間さんが物販にやって来て、本人に直接ポスターを巻いて、CDと一緒に手渡しして貰えたのですから。


で、会場を出た時には、そこに新たな佐久間紅美ファンが1人誕生していたわけですw
確か佐久間さんを個体認識したのは、ガングレイヴ浅葱ミカ役をやっていた時ですが、5年後の今、こう言うことになるとは。
思えば今年はこれまでに、仙台さん関係で2回・高城元気さん関係で2回の計4回、佐久間さんが出演しているライヴ・舞台に参加していたわけで、既に下地は出来上がっていたのかもしれません。