あの人なら6人では済まない

折笠富美子さん出演の舞台「作者をせかす六人の主人公たち」を観に行って来ました。


会場は池袋の東京芸術劇場中ホール
向かうのが遅れてしまって、駅から走って行ったものの、着いたのは開演予定時間の17時を3分程過ぎた頃。しかしどうやら関係者席への入場が手間取っていたようで、まだ開演前でした。風邪で体力が落ちているのに、走って無駄に消耗してしまった…。
チケットは発売直後に取っていたので一応S席B列だったのですが、位置は右端で、実際に座って舞台上を見てみると、これは失敗したと思いました(さらに悪いことに、折笠さんが座った状態の時は姿が全く見えなくなることが多かった)。


17時15分、山寺さんがブラッド・ピット風に諸注意をした後、開演。前半は18時15分過ぎまでで、15分の休憩を挟み、全てが終わったのは19時45分でした。
出演者等(敬称略)は以下の通り。

作・演出
舘川範雄
キャスト
作者山寺宏一
ネロ:鎗田晟裕
サンデー:林愛夏
キャンディー折笠富美子
ウォー・バック、ナゾの湖の家の住人竹下宏太郎
バンデス:吉岡毅志
ジャック:山本匠馬
イヴ有村実樹
エルザ、ナゾの農場の女:蘭香レア
ライス、ナゾのホテルマン飯尾和樹
友人、ナゾの農場の男高木渉

ミュージカルコメディー」と銘打ったこの舞台、ミュージカルと言う程に歌で魅せてくれたわけでもなく、またコメディと言う程に面白いわけでもなく、正直ガッカリしました。
それに話の筋もイマイチ。特に『作者』が家から逃げたものの、結局自分から戻って来る一連の流れは、目を覆わんばかりの酷さでした。あんな無理矢理で意味のないものを見せられるくらいなら、『作者』の家だけで物語が進行するようにして、もっと上演時間コンパクトにして欲しかった。
出演者を個々に見れば、良かったところはたくさんあるんですけれどね。まず、お目当ての折笠さん。アメ売りをしている宮城訛りの女の子だとの情報しか持っていなかった(敢えて公式サイトの「ストーリー」は読んでいなかった)ので、紫色のドレスで着飾って出て来たのには驚きましたが、その上品な佇まいは美しかったです。でも時たまメッキが剥がれて出てしまう田舎っぽさも良しw
他にも山寺さんはさすが芸達者だなあとか、林さんは若い(13歳!)のに芝居がしっかりしているとか、そんな感想を抱きました。そんな素晴らしい役者陣が集まっていただけに、もうちょっと話がどうにかならなかったのかと残念さも一入です。