2009年9月24日アニメ感想

タイタニア / 第26話 「終幕の鎮魂歌」

ザーリッシュ・タイタニア公爵、バルガシュの地に散る。ここに至るまで大筋では原作をなぞっていたものの、ザーリッシュは最後まで筋肉バカと言う位置付けのままでした。本当は頭だってそれなりに切れないと、あの地位にはいられない筈なんですよね。タイタニアは血族による支配体制を採ってはいますが、血族内では厳しい実力主義が働いているので。
で、ザーリッシュの遺体を引き渡してからのエピローグの長いこと長いこと。これでは、余韻を味わわせ、今後の展望を予想させると言うよりも、冗長な尺増しにしか感じられませんでした。まあ、尺増ししなければならなかったのは、今までのオリジナル展開と同様の理由、つまり原作2巻まででは2クールでのアニメ化に分量が足りないからなのですが。
せめて田中芳樹先生が4巻を出してくれていれば、違った形でのアニメ化になったんでしょうね。せっかく3巻から話が面白くなってくるのに、勿体ないことです。このアニメ化での収穫は、名塚佳織さん演じるリディアが可愛かったことぐらいでしょうか。

Phantom〜Requiem for the Phantom〜 / 第26話「江漣」

エレンが自らの手でサイスを葬る。玲二に殺されそうになったサイスを思わずかばってしまったことがあるエレンですが、遂にサイスの呪縛から解き放たれました。エレンが変わるには、本当に長い時間が掛かったものです。
変わったエレンに対して、変わらなかったサイス。最期まで変態を貫き通してエレンに撃たれました。第10話で玲二に銃を向けられた時には恐怖で崩れ切った顔をしていたものですが、実際に死ぬ時には恍惚の表情で逝くとは。
そして問題のラストシーン。玲二の死(多分)を知らないエレンの表情が痛々しく見えますが、でもこれって、玲二が取り戻そうとした、エレンの本当の笑顔ですよね。であるならば、最期に玲二の願いは叶ったのですから、それ程悲劇的な幕引きではないのかもしれません。エレンと玲二が犯して来たことを考えると、その後2人はいつまでも一緒に幸せに暮らしましたとさ、なんて終わり方は似つかわしくないですし。
放送開始前。元々真下耕一監督は好きだったものの、今回は原作付き、いつもとは勝手が違うかもしれないと不安に思っていました。が、終わってみれば、真下監督らしさが良く出ていて、しかも最終回で話がちゃんとまとまったのですから、言うことはありませんw