あれ…目から…
- 作者: 今野緒雪,ひびき玲音
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2005/12/22
- メディア: 文庫
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読み始めてすぐに「まだしりとりしてたの!」って思いました。半年も続けてたんですね。作中時間でではなく現実時間でですけれど。
あれ…目から汗が出て来て文字が読めない…。おかしいよね、もう12月なのに…。
今回ですんなり瞳子が祐巳の妹になるとは思っていませんでしたが、明確な形で拒絶が出て来るとは…。正直なところ、レイニーの時よりも続きが気になって仕方がありません。
クリスマスパーティーに至るまでは純粋に楽しみながら読めていたんですけどね。各参加者がそれぞれの思いを抱きながら一つのパーティーを迎えていくところなんかは、マリみての面白さは細かな心理描写にあると言うことを私に再確認させてくれました。
後、個人的にはずせないのが、乃梨子の出番がちゃんとあったことですね!祐巳に対してきっぱりと断るシーンは、読者の気持ちを代弁してくれたかのような爽快感がありました。やっぱりこう言う役は乃梨子にしかできないよね。直後の志摩子さんとのやり取りもね、何かこう、志摩子さんがちゃんと「お姉さま」していたのがね、うん、良かったよね。(感動のあまり文体が乱れております)
あのシーンは今後、現白派の間で名シーンとして語り継がれていくことでしょう。
その後の乃梨子と由乃さんの会話からは、今まであまり分からなかった二人の関係が、ちょっと見えてきました。乃梨子にもっと光を!!
にしても、以前から巷で噂されていた瞳子の家庭の秘密は、結構重そうだなあ。可南子のことを「擦り傷」に喩えただけのことはありそうですね。あの場面での「骨折」とはやはり瞳子自身のことかな?
そうそう、瞳子と言えば、プロローグは瞳子視点でしたね。仮にもカトリック系の学校で自分を神に喩えるとは、大それたことをやってるなあ。
- 薔薇のダイアローグ
今まで私は令さまを「由乃さんのお姉さま」以上の存在として見ることができませんでした。由乃さん絡み以外ではあまり出番がないですからね。
でも今回、多少なりとも令さまの考えに触れることができました。それに加えて、今まで十分に語られていなかった、祥子さまと令さまの友情にも。
と言うわけでこっちの方は悲しい思いをせずに読めたわけなんですが、こんな風に今まで描かれていなかった部分が出て来ると、「終わり」を間近に控えて、今野先生が思い残すことがないようにしているように思えてきます。「will」の蓉子さまのように。何だか寂しさを感じます。
マリみてに残された主要な問題と言えば、(祐巳の)妹問題、それに祐巳と祥子さまの関係の行方ですが、後何巻かで両方とも一区切り付いて、それでマリみては終局を迎えるんですかね、やはり。
それはそうと、「エリーゼのため」、まだ弾けるかな?今度、実家に行った時に弾いてみよう。
- あとがき
誤字の話がメインでしたが、一年と七ヶ月前、DBのBBSに始めて書き込んだ時、「乃梨子」を「乃利子」と間違えた私には笑えない…。よりよって乃梨子を間違えたなんて…。
あとがきの後の一行は、やはり何か問題があったんですかね?これってマリみてだけ?それともコバルト文庫共通?
- 揚げ足取り
盾ロールって何ですか?しかも一回だけじゃないし。その内、マリみて的お絵かき掲示板辺りでネタにされちゃうような気がします。
他にも「瞳子ちゃん」とすべきところが「乃梨子ちゃん」となっていたり、助詞の「の」が抜けていたり、相変わらず間違いが多いですね。登場人物紹介も乃梨子が「リリアン女学園一年生」のままですし。
後、これは誤字とまでは言えませんが、「ジェンガー」よりも「ジェンガ」の方が一般的なような。
個人的に一番気になっているのは、いつまで「ポトスとパキラとアイビーはいつも元気です。」のままなのかってことですが(笑)