セットが豪華

沢城みゆきさんが客演している、劇団ヘロヘロQカムパニー第24回公演「悪魔が来りて笛を吹く」を観て来ました。


会場は、吉祥寺の前進座劇場。私の席は前から5列目の左方で、花道を通る役者が割と近くに見える位置でした。


13時55分に開演に当たっての諸注意があって、14時過ぎ、開演。休憩なしで16時30分過ぎまでの、なかなかの長丁場な舞台でした。
出演者等は以下の通り。

原作
横溝正史
脚本/演出
関智一
キャスト
金田一耕助関智一
椿英輔井上和彦
椿秌子三石琴乃
椿美禰子沢城みゆき
新宮利彦世田壱恵
新宮華子那珂村タカコ
新宮一彦:大谷秀一郎
玉虫公丸:近藤浩徳
菊江長沢美樹
目賀重亮楠見尚己
三島東太郎小西克幸
信乃:橋本亜紀
お種:杉崎聡美
等々力警部辻親八
出川刑事:永松寛隆
沢村刑事:宇藤秀和
河村駒子(妙海尼):盛田瑞恵
河村駒子(娘時代):安堂彩絵
河村小夜子:藤井京子
女将:林智子
おすみ:松本和子
植松:杉浦俊秀
慈道:藤田けん
山田巡査部長:上田伸哉
医者:天野ユウ
タバコ屋の女将:小山恵
天銀堂副支配人:藤波聡
女中:沼田梨沙
店員:鳩岡大輔
警官:植木優
警官:山口和也
Y先生中博史

今回初めてヘロQの舞台を観たのですが、関さんの脚本や演出がなかなかにしっかりしていて、あの人は何をやらせても出来てすごいなあと。勿論ちゃんととした原作があるわけですが、1つの舞台作品として、良く完成されていたと思います。
沢城さんの演じる美禰子は、聡明なお嬢様と言った雰囲気が出ていたのではないかと。もっとも美禰子役としては、沢城さんは顔が整い過ぎているような気もしますがw
EDクレジットであの谷元紀先生の名前を見た時には、まだ繋がりがあったのかと、妙に嬉しくなってしまいましたw


もっとも私としては、原作それ自体があまり出来が良いとは思えないんですけれどね。帝銀事件を取り入れているのは、執筆当時の流行物に乗っただけにしか見えません(帝銀事件をモデルにする必然性がない)し、その死後目撃された「英輔」は顔の良く似た他人に過ぎなかったのは、ご都合主義も良いところですし、犯人がフルートを何故弾けるかの説明もありません。正直なところ、「推理小説」としては駄作です。貴族の没落を描いているとか、そう言った面での価値はありますけれども。