歌が下手なのは演技

TVアニメGOSICK第1話先行上映会イベント』に行って来ました。


会場は角川シネマ新宿新宿文化ビルに到着すると、整理番号を1番ずつ記したテープが階段に貼られていて、それに従って並ぶ方式になっていました。ここまで丁寧に誘導がされているイベントって、なかなかないかも。
並んでいる間には、スタッフの方からチラシやら「オカルト省通信第1回特大号」が配られました。
 

20時30分、開場。整理番号順にシネマ1へ入場。
私は整理番号60番台だったのですが、C列左方に座ることが出来ました。A列は関係者席なので、実質的には前から2列目。


20時10分、前説があった後、早速第1話の上映が始まりました。一箇所どうしても突っ込みたい箇所があったのですが、内容については緘口令が布かれているので、まあそれはTV放送された時にでも。
上映されたものにはOPもEDも付いていましたが、次回予告はありませんでした。それと、EDにはクレジットが一切なかったです。ヴィクトリカ役のキャストはまだ発表前だったので、それを隠すためですかね。まあ、ヴィクトリカの第一声を聞いた瞬間に、悠木碧さんだって分かりましたけれども。


第1話上映後、20時40分から21時15分まではトークが行われました。司会役は、角川広報の西山洋介さん。
まずは久城一弥役の江口拓也さん、そしてヴィクトリカ役のあおちゃんが登場。あおちゃんはInnocent Worldとのコラボによる、特注ワンピースを着ていました。生地もレース(紅茶染め)も手染めされているなど、かなり手が掛かっているようです。それをあおちゃんが着ると、まさにヴィクトリカって感じでした。そして江口さんも意識して一弥っぽい衣装を選んでいらっしゃって、2人が並んでいる図は絵になっていました。
オーディション時の感想について。江口さんはオーディションを受けた後、モヤモヤした気持ちで結果を待っていたそうです。一弥役に選ばれたことを知らせる電話には冷静に応対したものの、電話が切れた後には思わず叫んでしまったとのこと。あおちゃんは、中学生の時に初めて買ったミステリ小説がGOSICK原作で、「私これ知ってる。老婆の声でしょ。老婆の声なら任せて」と思ったそうです。ちなみにあおちゃんはオーディション時に歌ったのですが、その時は本編で流れるもの程は音を外さずに歌ったとのことでした。
ここで、難波日登志監督と原作の桜庭一樹先生も登場。もう1人出演予定だった、シリーズ構成の岡田麿里さんは、仕事の都合で欠席でした。岡田さんは行けない代わりにメッセージを寄せていたのですが、それをあおちゃんが読むことに。最初ヴィクトリカ声で読み始めたものの、周りから怖いと言われて、可愛い声に切り替えました。おかげで、さも岡田さん本人が萌えキャラであるかのような印象になってしまいました。
自身の作品が始めてアニメ化されることについて桜庭先生は、最初は原稿しかなかったところに武田日向先生の絵が付いて感動したが、アニメ化によって、さらに絵が動いたり、声や音楽が付いて嬉しかったと語りました。
江口さんはOP付きで第1話を観るのは今日のリハーサルが初めてだったそうで、鳥肌が立ったそうです。これにはあおちゃんも、OPを見て泣きそうになったと同調。
アニメ化に当たってこだわった部分について難波監督は、原作から想起されるイメージをどう表現するかが難しかったと話しました。ウィーンやプラハでロケをしたそうですが、しかしそのまま絵にしたのではソヴュールではなくその国になってしまうので、それを元にしながらソヴュールと言う架空の国を作り上げたとのこと。その中でも桜庭先生は、図書館塔天井画を見て感動したそうです。原作では「フレスコ画」と書いてあるだけですが、アニメでは4枚の絵があって、その内1枚は、手を伸ばし合う少女と少年、その間を引き裂く悪魔の絵になっています。ヴィクトリカと一弥を暗示しているように見えると言う桜庭先生に対して、難波監督は、意図が伝わったとホッとしていました。
監督曰く、ヴィクトリカのフリルは動かすのが難しいそうです。省略し過ぎても、書き過ぎてもダメなので、その辺りのバランスが大変なようです。
桜庭先生によると、ヴィクトリカインタビュー・ウィズ・ヴァンパイアクローディアがモデルだそうです。「しわがれた声」とは老婆そのものの声ではなくて、見た目よりはずっと長く生きている少女が時折ドスの効いた声を出すイメージで、そう言った意味であおちゃんの声はピッタリだったとのこと。ヴィクトリカ役があおちゃんに決まった時、あおちゃんはビジュアルも小さくて可愛い方だと聞いた桜庭先生は、思わずGoogleで調べてしまったそうです。
アニメの見所を聞かれた難波監督は、ヴィクトリカと一弥の関係性が見所と答えました。GOSICKは原作がある話ですが、それをどう表現するのかを見て欲しいそうです。
そろそろイベントも終わりに近付いて来たと言うことで、桜庭先生本人からは原作関連の告知、江口さんとあおちゃんからはアニメや関連商品の告知がありました。ヴィクトリカの60cmサイズドールの告知をする時には、ドール好きのあおちゃんは異様にテンションが上がっていました。そして、江口さんの「ヴィクトリカを買う」との表現に、「ドールは『買う』じゃなくて『お迎えする』と言うんです。あなたは人身売買をするつもりですか?」とお怒りになりました。
最後に出演者の方からそれぞれ挨拶がありました。ヴィクトリカの成長を見て欲しい、とあおちゃん。OPを歌うyoshiki*lisaさんも急遽駆け付けて、短い挨拶をしました。


岡田さんの欠席は残念でしたが、ヴィクトリカ役があおちゃんで本当に良かったです。あまり大きな声で言うことではありませんが、このイベントに応募した動機の何割かは、ヴィクトリカ役はあおちゃんだろうと見越してのものだったので。
何はともあれ、本放送開始が楽しみです。