二条乃梨子考 その4

いつもは冷静沈着な乃梨子ですが、志摩子さん絡みのこととなると全く別の顔を見せます。それが良く出ていたのが新刊(ていまさら新刊でもないか)の「薔薇のミルフィーユ」でした。
白薔薇の物思い」の冒頭からさっそく乃梨子はやってくれました。志摩子さんを連れ去ろうとする謎の割烹着男に掴みかかる乃梨子!!まるで志摩子さんのナイトですね(笑)他にも冒頭2ページで乃梨子は、志摩子さんのことを「そこにいる美少女」と表現したり、志摩子さんの毅然とした態度にほれぼれしたり、志摩子さんバカっぷりを見せてくれます。
まあ、でも乃梨子にとって割烹着男は不審者なわけですから、この対応も当たり前と言えば当たり前です。さらに驚きなのはその次のシーンです。
割烹着男の正体を知っていると言った聖さま乃梨子は初めて面と向かって話をするわけですが、男の正体について少しとぼけた聖さまに対して,

乃梨子は身を乗り出して、聖さまのジャケットの襟を掴んだ。

って、手ぇ早いな、オイ。
仮にもお姉さまのお姉さま、3つ上の先輩の襟をつかんで締め上げるなんて!(そこまでやってない)
さすが乃梨子!おれたちにできない事を平然とやってのけるッ
そこにシビれる!あこがれるゥ!

コホン!え〜、少し取り乱しましたが、よく考えるとこれってリリアンではものすごい行為です。別の姉妹に当てはめてみると、祥子さまを心配する祐巳が蓉子さまの襟をつかむようなものです(そんなおそろしいことは誰も出来ない)。
リリアンというのは先輩を人前で、さん付けして呼ぶこともできないような校風です。そんな中にあって、リリアンの常識にとらわれない行動をする乃梨子はやっぱり最高だ!!(結局言いたいのはそこです)

余談:割烹着男の正体

この人が出てきたとき、6行目の「たとえ女性であっても〜」のくだりを読むまで、聖さまだと思ってしまいました。だって志摩子さんを呼び捨てにして、かつ変な格好をする人って言ったら聖さましかい(ry