今日の秘傳千羽鶴折形:杜若/春の曙/九万里/瓜の蔓/横雲/相生/鶺鴒
いや〜、この辺りになってくるとなかなか難しいですね…。対照物がないので分からないかもしれませんが、使っている紙も大きくなっています。さすがに15cm×15cmでは折れないものが多いので。
杜若(かきつばた)
添い臥しにはらみし花の杜若皆紫の縁美し
「村雲」と構造的には似ていますが、小鶴は座布団折りした側を表にして折らないといけないので、ちょっと見た目が悪くなっています。本では糊付け推奨でしたが、あえてしていません。
春の曙(はるのあけぼの)
居続けに千く万この玉や一力みの見えし春の曙
「熊谷」と見た目は似ていますが、折り方は随分違っています。勿論こちらの方が難しいです。
九万里(くまんり)
九万里に羽をのす鳥の思いにて人目の関を越えて忍ばん
別に難しくはないのですが、小鶴は重ね折りをしているため、小さい紙では上手く折ることができませんでした。と言うわけで、20cm×30cmの紙で折ってみました。
瓜の蔓(うりのつる)
忍れどお腹の中に瓜の蔓ものや洗うと人の問うまで
原本の展開図が間違っていて、かつ挿絵ではどこが繋がっているのか判然としないため、解釈する人によって折り方は様々です。私は一番挿絵に近いと思われる折り方を採りました。まあ、原本の挿絵の小鶴の羽は親鶴に繋がっていないのですが。
相生(あいおい)
年寄らず若い女夫でいつまでも金たくさんに相生の松
2羽の鶴は嘴と両翼で繋がっていて、しかも紙が何重にもなっているため、折りにくいことこの上ないです。何度もやってみたのですが、今の実力では↑が限界でした。見た目悪いけど。
鶺鴒(せきれい)
鶺鴒の尾のひこひこを見習いて大きな国を垂れるほど産む
もうパッと見では折り方が分かりませんね。下の鶴の胴体には穴が開いていて、そこから上の鶴が繋がっています。その発想はなかったわ。