「きなさな」と言う略称を広めようと思ったけれど広まらない
マリア様がみてる 25 大きな扉 小さな鍵 (コバルト文庫)
- 作者: 今野緒雪,ひびき玲音
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2006/10/03
- メディア: 文庫
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ついに乃梨子の時代がやって来ましたよ!冒頭から乃梨子視点で始まった今巻では、皆の前で志摩子さんとイチャイチャしたり、ラスト・シーンで颯爽と登場したり。最初と最後が乃梨子視点と言うことは、「キーホルダー」の主人公は乃梨子と言っても過言ではあるまい(乃梨子視点は全体の2割弱しかありませんけどw)。「あとがき」によると今回乃梨子が「勝手に動いた」とのことですが、作者にもコントロールできないとはさすが乃梨子!w
ちなみに宝探しを「つまらない」と言った由乃さんに痛烈な反撃を加えたのは、前巻の意趣返しだと思います。志摩子さんが「……由乃さんの、そういうところ好き」と不用意な発言をしたために、乃梨子は由乃さんに対して嫉妬していたに違いないw
と、まず言いたいことを書いたところで本題。とうとう瞳子の秘密が明らかになりましたが、結構重いですね、これ。気になるのは、松平夫妻の本当の子供がいなくなった理由と瞳子の実の両親について。後者については、柏木夫妻の可能性がありますが、そうではないようにも読めるので結局のところは良く分かりません。
瞳子視点の地の文で「乃梨子」と呼び捨てになっていたのには、ちょっとビックリ。でも良く考えると、今まで「乃梨子さん」と言う地の文は一切ありませんでしたし、大分前から心の中では呼び捨てだったのかもしれませんね。
「ハートの鍵穴」で瞳子と柏木さんがバスに乗らずに歩くシーンを読んで、何となくこれは瞳子版レイニーなんじゃないかと思ったり。祐巳に対する瞳子の誤解も解けましたし、何かきっかけがあれば2人は姉妹になれるような気がしてきました。で、目下きっかけになりそうなものと言えばヴァレンタインの宝探し&半日デートですね。次巻で瞳子が紅色のカードをゲット→次々巻で半日デート中にロザリオ授受、ってのはさすがに安直過ぎますけれども。ついでに言うと、白色のカードは乃梨子が、黄色のカードは菜々がそれぞれ手に入れるのが最も無難な線だと思いますが、天の邪鬼の今野先生がどうするつもりなのかとても興味がありますw
「あとがき」にも書いてある通り今回は祐巳視点がなかったのですが、乃梨子視点や瞳子視点から見た祐巳はまるで悟りの境地に達したかのようでしたw で、その様子を読んでいる内に、ふと「マリみてが3年目に突入したらこんな感じになるのだろうか」と言う考えが浮かんできました。今までマリみては祥子さま卒業をもって終了するのが最も綺麗な終わり方だと思っていましたが、乃梨子(や瞳子)を主人公にして話を続けても十分面白い話になりそうな予感。
ポトスとパキラとアイビーはいつまで元気なのだろうか?