今回の感想は1度しか「乃梨子」と書いていない!

フラゲしたものの、読み始めたのは今日の昼でした。ある意味贅沢ですよねw


始めに言っておきますが、今回の新刊はあまり良いとは思えませんでした。と言うか、これ単独では評価のしようがないと言った方が正確でしょうか。今巻で本筋に関係している重要な出来事はごく一部で、残りの出来事はあってもなくても良いものや次巻以降に生きてくるものばかりです。その上、肝心の本筋の方はまだ未解決ですから…

  • クリスクロス

あからさまに次巻へ続く的な終わり方ですが、とうとう瞳子の方から妹にして下さいと言いましたね。次が短編集でなければ、後1巻で2人も姉妹になれるような気がします。さすがにまたもう一波乱あるのは勘弁して欲しいところですw
やっぱり祥子さまは前巻で乃梨子の姿を視界に捉えていたんですね。いくら怒っていたとは言え、ただ瞳子を放置していくのは少々ヒド過ぎですからね。
ヴァレンタイン・デーの朝、真美さんと日出実の遣り取りを見て、この姉妹の描写をもっと掘り下げて欲しいと思いました。次の短編が真美さん視点の姉妹話とかにならないかなあ。ついでに言うと、このシーンの真美さんは斎藤千和さんの演技で是非聴いてみたいところです。どの媒体でも実現しなさそうですが…
細かい疑問点。87頁でちさとさんは顔を見て初めて瞳子だと認識しましたが、あの特徴的過ぎる髪型ならば後ろ姿だけで判別できるようなw

  • 地図散歩

地図上をペンで追うのを実際に歩いているかのように表現するメタファーがちょっとクド過ぎるように思いました。
この話はあまり中身がなくつまらないような気がします。勿論「白地図」について祐巳が口を滑らす箇所は「クリスクロス」に繋がる大切なところですし、桂さんやゴロンタの生存情報もある意味貴重ですが、残りはカードをどこに隠すか決めているだけです。はっきり言ってわざわざ独立したエピソードにする必要があったとは思えません。必要な情報だけ取り出して「クリスクロス」に組み込めば十分ではないでしょうか。

白いカードの隠し場所に関する一考察(副題:隠し場所の範囲指定の適切性)

文中で示されているヒントは、






ウサギのイラスト

まず平仮名5文字を並べ替えつつ適当な1文字を加えて、意味の通る文字列を探します。『る』があるおかげで並べ方にかなりの制限が掛かりますので、わりとすんなりと見つけることができました。「くるまのした」。他にも意味の通る文字列はいくつかありますが、隠し場所を指すとは思えないものだったり、志摩子さんがそんな言葉を使うハズがないものだったりするので却下。
次に『ウサギのイラスト』ですが、マリみてで『ウサギ』と言ったらミッフィーちゃんこと青田三津夫先生が真っ先に浮かびます。よって、白いカードの隠し場所は青田先生の車の下である可能性が高いです。ウサ・ギガンティアが真っ先に浮かんだ人は二次創作に毒され過ぎw
ウサギ』を十二支の卯だと考えると、駐車場の4番目の車の下とか駐車場の1番東にある車の下とか言う可能性もなくはないですが…と一応保険をかけてみるテスト。


問題は車の下なんて場所は安全上問題がありそうなことなんですが、校舎の2階の外壁がありなら車の下だってありだと思います。と言うか、校舎の2階の外壁の方がよっぽど危ないんじゃないでしょうか。万が一カードを壁から剥がそうとして窓から身を乗り出した生徒が落下したら大問題です。このような隠し場所を教師達が認めるとはとても思えません。但し、ベランダがある場合はこの限りではありませんが。
ちなみに個人的には職員室の外壁を隠し場所にするのは反則だと思います。これが許されるならば範囲外の部屋であろうとカードを探している生徒達が入れ替わり立ち替わり入ってくることになり、その部屋を範囲外とした趣旨が損なわれるからです。
ついでに言うと、図書館を範囲内にするのも頂けませんね。宝探しイベント中も図書館は通常通り開館しているようですから、一般の利用者からすれば宝探しの参加者が大挙して図書館に押し寄せてくるのは迷惑以外の何物でもありません。それに、本の頁と頁の間も隠し場所の範囲に含まれるとなると、参加者が調べる際に本が破損する虞もあります。このような場合には本の扱いは乱暴になりやすいでしょうし。さらに、文中では貸し出し可能な本の中はダメな理由が挙げられていましたが、それを言うのならば禁帯出本だって同じことです。宝探しの最中にカードが隠されている禁帯出本がイベント非参加者に読まれている可能性もあるわけですから。
そんなこんなで隠し場所の範囲指定については色々と疑問も多いのでした。