2008年8月13日アニメ感想

魔法遣いに大切なこと〜夏のソラ〜 / 第六話 友達

友人と一緒にるり子の力になれたことで、ソラは元気を取り戻したようです。立ち直るきっかけとしては少し弱いような気がしますが、そもそも落ち込んだ原因もそこまで深刻なものではありませんから、まあ、バランスを考えるとこんなものでしょうかね。確かに目覚めさせた人が記憶を失っていたってのは後味が悪いことですけれども、依頼人の願いを叶えたら、もう思い残すことはないと自宅に火を放って自殺されたり、タクシー運転手に長距離の客を教えたら、実はタクシー強盗だったその客に運転手が全治2ヶ月の重傷を負わされたりするのよりは随分マシってことで。
るり子が付いた嘘についての処理は、なかなか良い匙加減だなあと思いました。こう言う場合に「シンデレラの話を元にして嘘を付いた」とはっきり登場人物に言わせてしまうと興醒めですから。個人的には、駅前でのソラとひよりの会話もやや蛇足気味で、お店でソラが「シンデレラ」と言うキーワードを口にするだけで十分と言いたいところですが、それだと人によっては不親切かもしれません。
どうでも良いような細かいことながら、西原美津子(るり子の母親)の「お店の名前のアルルカンって道化師っていう意味なんです」「ピエロはアメリカでの呼び名で、ヨーロッパではアルルカンっていうんですよ」と言う台詞はかなり気になりました。美津子は(そして脚本家も?)「道化師=ピエロ=アルルカン」と言う認識のようですが、本来clown(道化師)とpierrotとarlequinはそれぞれ別物です。それに英語のpierrotはフランス語からの借用語ですから「ピエロはアメリカでの呼び方」ではありませんし、反対に英語にもアルルカンに相当する言葉(harlequin)が入っています。