ブルガリアとヨーグルトと軟らかいg
先日大相撲秋場所が千秋楽を迎え結局は朝青龍が優勝したものの、ブルガリア出身の琴欧州の活躍が光った場所でもありました。大方の日本人にとってブルガリアというとヨーグルトを思い浮かべると思います。ところがこのヨーグルトという言葉、意外(?)なことにトルコ語なんです。
トルコ語での綴りは、yoğurtで発音はヨウルトです。ヨーグルトではありません。このgの上にブレーヴェがついた文字はユムシャク・ゲー(軟らかいg)と言います。
このユムシャク・ゲーの発音、昔は喉の奥から出す摩擦音だったのですが(日本人の耳には多分gに聞こえる)、現代トルコ語ではかなり変わっています。発音法則は次の通りです。
- 音節末にある場合
発音しないが直前の母音を長音化する
(例)dağ(山)ダー
- 前舌母音(e,i,ö,ü)間にある場合
yの発音になる
(例)diğer(別の)ディイェル
- 後舌母音(a,ı,o,u)間にある場合
発音しない
(例)doğu(東)ドウ
ということでyoğurtではğは発音しません。
だからヨーグルトではなくてヨウルトなんです。