それは方言です:放課

良く考えると今月、「言語・語学」の記事は全然書いていないですね。今、せっかく実家にいるのですから、方言について書いてみたいと思います。
まあ、しかし、普通に方言を紹介しても面白くないので、「地元では方言と思われていない方言」をテーマにします。要するにアレです、余所で方言とは知らずに使ってしまい、会話が成り立たなくなったりする類のものです。


で今回紹介するのは「放課」です。これを見聞きした時に、普通の人ですと、真っ先に思い浮かぶのは「放課後」と言う言葉なんじゃないかと思います。
ところが愛知県内で「放課」と言ったら、「授業と授業の間の休み時間」と言う意味なんですよね。逆に「放課後」と言う言葉はあまり使われません。
愛知県においてこの「放課」と言う言葉は、かなり広く用いられています。話し言葉のみならず、書き言葉としても良く見かけます。そのため、これが他県では通じないことを知っている人はあまり多くありません。
愛知県人が「休み時間」のつもりで「放課」と言ったところ、他県人に「授業後」と解釈されて、齟齬が生じたなんてのは、失敗例として良く聞きます。
と言うわけで皆さん、愛知県人と会話する時は、気を付けて下さい。