マリみてとラテン語 黄薔薇
毎回似たような記事になっているような気がしないでもない「マリみてとラテン語」ですが、気にせずにいきます。と言うわけで、今日はロサ・フェティダ。
まずは例によって、Rosa Foetidaの変化表を。
単数 | 複数 | |
主格(〜は) | Rosa Foetida | Rosae Foetidae |
呼格(〜よ) | Rosa Foetida | Rosae Foetidae |
対格(〜を) | Rosam Foetidam | Rosās Foetidās |
属格(〜の) | Rosae Foetidae | Rosārum Foetidārum |
与格(〜に) | Rosae Foetidae | Rosīs Foetidīs |
奪格(〜から) | Rosā Foetidā | Rosīs Foetidīs |
発音上最も気を付けるべきは、foetidaの「oe」は「エ」ではなく「オエ」と発音することですね。この「oe」は二重母音なので「オ」と「エ」ではありません。慣用的に「オエ」と書いていますが、実際には「オイ」とも聞こえる発音です。これは「ae」にも言えることですが(「アイ」に聞こえる)。
よって、「ロサ・フォエティダ」が古典ラテン語の発音に近い表記です。ちなみにfoetidaにはfetidaと言う綴りも存在します。この場合、「e」は長母音なので「フェーティダ」です。アクセントは「e」の上。
このfoetidaないしfetidaは「悪臭のする」と言う形容詞です。ラテン語を知っている私としては、「ロサ・フェティダ」と言う称号を聞く度に微妙な気持ちになります。そんなこと言ったら、「中国薔薇」や「巨大薔薇」だって、称号としてはどうなんだって言う話になりますけどね。
最後はやっぱり例文で締めようと思います。
Quid ergo?
(だから、どうして)
Quod vidi et heri et hodie.
(昨日も今日も見かけたからよ)
Quem? Ubi?
(どこで、誰を)
Rosam Foetidam in schola.
(学校で、黄薔薇さまをよ)